イーサリアムクラシックとは?イーサリアムとの違いは?

イーサリアムクラシック(Ethereum Classic)は2017年10月現在、仮想通貨界の時価総額で2位となる「イーサリアム(Ethereum)」が2016年に起こった事件をきっかけに誕生した通貨で、通貨コードはETCです。

今回は、イーサリアムクラシックの誕生の経緯を含めて、イーサリアムクラシックの特徴や、価格から見るイーサリアムクラシックの動向についてまとめます。

The DAO事件

2016年6月に「The DAO事件」が発生しました。イーサリアムプラットフォーム上のThe DAOというクラウドファンディングアプリケーションの脆弱性を悪用した攻撃者により360万ETHが盗難に遭いました。日本円にして50億円近い金額です。

盗まれたETHはDAOシステム上の制約によって27日間は移動できません。この間にイーサリアムコミュニティが取りうる方法として3つの方法が提示されました。

 

何もしない

文字通り何の対策もせずに攻撃者に資金を明け渡します。そもそもシステム脆弱性はイーサリアムのものではなくDAOのものです。

さらにDAOは危険性を指摘されていたにもかかわらず、脆弱性を放置していました。先行するビットコインの関係者はこの方法を支持する傾向が強かったようです。

ただ、軌道に乗りかけたイーサリアムプロジェクトにとっては信用の失墜というリスクを抱えることになります。

 

ソフトフォークを行い攻撃者の取引を無効化

ソフトフォークというのはブロックチェーンを書き換えて、攻撃者への資金の移動を停止してしまうという方法です。ただし、この方法だと盗まれた360万ETHは使用不可になり、事実上消滅することになります。

 

ハードフォークを行いロールバックする

ハードフォークというのはブロックチェーンの仕様を変更してしまうことです。事実上、新通貨として生まれ変わることになります。その上で攻撃前の状態にロールバックする、すなわち攻撃を「なかったこと」にするのです。

「DAO事件」に対してイーサリアムコミュニティは複数の解決案の中から「ハードフォークによって不正送金が行われる前の状態に戻す」、いわゆる事件がなかったことにする、という手段を取ることで解決を図りました。
コミュニティの約90%もこのハードフォークに賛成しました。

結局、イーサリアムコミュニティはハードフォークを選択しました

 

イーサリアムクラシックの登場

しかし、コミュニティの中にはハードフォークに反対する意見も多くありました。非中央集権型の決済システムを目指す人々にとってはコミュニティの総意であっても、特定主体が恣意的にプロトコルを変更することは否定されるべきことなのです。

仮想通貨はそのプログラムコードによりコントロールされるべきと考える人たちはハードフォークへの変更を拒否しました

無事にハードフォークは実行されたものの、イーサリアムに不信感を抱いた反対派の一部は、今までのイーサリアムとは別の道を辿るべく、新たなプロジェクトを立ち上げました。

そして、2016年7月20日にイーサリアムとは互換性のないアップデートをして誕生したのが「イーサリアムクラシック」です。

「DAO事件」が起こった際、イーサリアムに直接問題があったと思われがちですが、実際はイーサリアム上のプロジェクトであるDAOに問題があったことは言うまでもありません。

ただし、イーサリアムの拡張性が高かったが故に起こった事件でもあります。

そして、従来のブロックチェーンを利用して旧仕様のコインのマイニングも開始しました。この時点でイーサリアムは、コミュニティ・ブロックチェーンともに分裂しました

旧仕様のイーサリアムはイーサリアムクラシック(ETC)として、発足しました。イーサリアム自体、大きいプロジェクトだったためイーサリアムクラシックはユーザー・コミュニティともに新規の仮想通貨としては恵まれた環境にありました。

取引所での取り扱いもスムーズに行われ、現在では時価総額で7位という有力なコインです。

イーサリアムクラシックの特徴

イーサリアムクラシックは非中央集権を最重要視してロシア人の開発者Bit Novostiらを筆頭に急遽立ち上げられたプロジェクトです。
ハッキングの被害が起こらないようにイーサリアムよりも拡張性を制限し、セキュリティや安定性を向上させています。

特徴としてはイーサリアムと同じスマートコントラクトと分散型アプリケーション(Dapps)の作成、展開ができる機能を持っていることです。

それでは、この特徴について詳しく説明していきます。

特徴その1:スマートコントラクト

直訳すると「賢い契約」という意味のスマートコントラクトです。
スマートコントラクトは契約の条件確認や履行までを自動的に強制させることができる機能です。

投入口でお金を入れるとジュースを選択することができ、ボタンを押すとジュースが出てくるということが、自動でできる自動販売機に例えられることがよくあります。

自動販売機のように人を介すことなく契約、実行できることから不動産登記やイベントチケットの販売など幅広い活用が期待されています。

実際にプロジェクトとしても存在しています。

特徴その2:分散型アプリケーション(Dapps)

DappsはDecentralized Applicationsの略です。
オープンソースのアプリケーションで、中央管理者を置かなくとも自動操作で処理されるアプリケーションのことをDAppsといいます。

その他の特徴

イーサリアムとイーサリアムクラシックの違いに大差はなく、「拡張性が低くなり、安全性」が高くなったというのが違いになります。
また、イーサリアムクラシックの方がより非中央集権に重きを置いているのが特徴です。
それ以外の平均ブロック時間やサイズ、発行上限枚数もお理論上無限で、イーサリアムと同じ仕様となっています。

イーサリアムクラシックの誕生から現在までの価格

イーサリアムクラシックは2017年10月28日現在、1兆1420億円ほどの時価総額で、ランキングにすると第12位になります。
イーサリアムは3兆2000億円ほどで2位です。
参考:https://www.coingecko.com/ja

ハードフォークした当初、イーサリアム保有者は法定通貨換算では価格は違うもののETHと同じ量のETCが配布されました。
そのため、時価総額も誕生後すぐに上位にランクインしました。

2016年のETCの価格は80円~150円ほどの価格を保っていましたが、2017年5月に入るとその価格は一気に約2,600円にまで上昇し、上昇率は2,000%となりました。

その後は、2017年9月に一度大きく価格を上げたものの、全体的に価格は下降し、時価総額もTOP10から外れ、現在12位となっています。

今後のイーサリアムクラシックの価格について

仮想通貨の価格の推移は各国の規制や重要人物の発言など、さまざまな要因で推移していきます。
個別での価格推移についてはプロジェクト側の発言や影響力のあるマイナーの発言によっても大きく価格に影響します。

今後のイーサリアムクラシックの価格は不透明な部分が大きいもの、動きとしては2017年11月に香港でのサミットを開催する予定のため、上昇する可能性はあるかもしれません。

また、イーサリアムクラシックはイーサリアムと機能面などにおいて大きな違いがないため、イーサリアムの価格の動きがクラシックにも直接影響を及ぼすことが多々あります。

イーサリアムクラシックの価格を追う場合、イーサリアムにも注目する必要があるでしょう。

 

ETHとETCの違いは?

元々、同じプロジェクトですからスマートコントラクトなど、機能面では大差ありません。あえて挙げるならばクラシックのほうがセキュアを重視しているという点です。

安全性とのトレードオフで拡張性が弱まっています。プログラムコードに改変不可の部分が多いため、新しいサービスを組み込むのに技術的ハードルが高くなっています。

通貨自体の信頼性が高いため、世界的には取り扱う取引所も少なくありません。信頼性を活かした開発が進めば、高いポテンシャルを発揮する可能性を秘めています。

イーサリアムとクラシックの違いは中央集権型のイーサリアムに対して、非集権型のイーサリアムクラシックという違いです。市場が非集権型仮想通貨に価値を見出す可能性も皆無ではないので、注目はしておく必要がありそうです。

まとめ

イーサリアムクラシックは誕生した当初はあまり興味を持たれておらず、取引が行われないのではないかという見方がありました。
しかし、アメリカのPoloniexという取引所がイーサリアムクラシックの取扱いを開始したことで状況は一変した経緯があります。

現在のイーサリアムクラシックの問題としてクラシック派はプログラムのコードを絶対視する「コードこそが法(Code is law.)」という理念を追求しています。

しかし、コードこそが法であっても非中央集権型に重きを置いているため「コミュニティの多数決による合意形成」と「コードに則った合意形成」という矛盾が起こった際にどちらに最重要とするのかという非常に困難な問題を抱えています。

理念に限らず、仮想通貨業界は各国も整っていない状態にあります。

時価総額ランキング2位のイーサリアムほど注目されている通貨ではないものの、今後のイーサリアムクラシックの今後の価格や動向にも注目していきたい。




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